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2017年10月

2017年10月27日 (金)

「国宝展」で龍光院所蔵の曜変天目茶碗を見ました

 京都国立博物館で開かれている「国宝展」に行ってきました。
 人混みは苦手なので、行くつもりはなかったのですが、先日放送された「日曜美術館」で大徳寺龍光院所蔵の曜変天目茶碗が展示されていると知り、「ぜひ見ておかなくては」と思い立ったのです。

 国宝の曜変天目茶碗は三つあり、東京の静嘉堂文庫美術館、大阪の藤田美術館、そして京都の大徳寺龍光院に所蔵されています。
 静嘉堂文庫美術館の曜変天目はこちら
 藤田美術館の曜変天目はこちら をご覧ください。

 前の二つは以前、見たことがあります。しかし大徳寺龍光院所蔵の茶碗は美術館の所蔵品とは違い、展示・公開される機会が滅多にないのです。

 空は青く晴れわたり、気温もほどほど。絶好の行楽日和でした。これでは混むだろうなと予想していましたが、予想以上でした。
 京都駅前のバスターミナルに博物館に行くバスが出る停留所が二つありました。一方は10メートル、もう一方は15メートルくらいもの行列が続いています。博物館では80分待ち。それでもどちらも案外スムースに進み、館内に入ることができました。

 ところが、曜変天目茶碗を最前列で見るためには、また行列しなければなりませんでした。やっとたどり着いたと思ったら、係の人が「立ち止まらず、ゆっくり歩きながらご覧ください」。結局、1分も見ていられたかどうかわからないくらい、短い時間の出会いでしたが、その印象は目に焼きつきました。

 ガラスケースに収められているからか、ずいぶん小さく見えます。今までに見た曜変天目に比べると、曜変の文も小ぶりですが、くっきりしています。丸く浮き出た文が並んで、小さい花のように見え、愛らしい。異国の年若い姫君というイメージです。
 内側にしか文がないので、最前列から離れると、全体の姿しか見えません。天目茶碗独特のすっきりしたラインです。

 ここまででもう疲れきってしまいました。人が多すぎて、いるだけでしんどくなります。ほかの展示品は急ぎ足でざっと見ただけ。館外に出て、敷地内のベンチで一休みしたときはホッとしました。

 後で、ボランティアスタッフを務めている人から聞いたところでは、金曜日の夕方4時頃が狙い目なのだそうです。
 金曜は夜も開館しており、昼間の入場者は3時半頃から減るし、仕事帰りの人は6時頃にならないと来ないのだそうです。
 もう一度展示替えがあるので、元気があれば金曜のその時間帯を狙って行ってみるつもりです。

*曜変天目茶碗の展示は10月29日までです。今日を含めて三日間ですね!

2017年10月25日 (水)

文化功労者の中にこの方々が

 今年度の文化勲章受章者、文化功労者が発表されました。15人の文化功労者の中に、私が敬愛していたり、お仕事に興味を持っている方々が5人、含まれていました。
 15人中5人というのはとても比率が高い。こんなことは初めてです。

 まず、女流義太夫の第一人者で人間国宝の竹本駒之助さん。
 9月に、この方の義太夫を初めて聴き、感動しました。場面や人物の心理がまざまざと目前に浮かび上がります。何種類もの声を巧みに使い分けるところにも驚きました。
 82歳。まだまだ活躍していただきたい方です。

 バレエダンサーの吉田都さん。
 このところとんとご無沙汰ですが、以前はクラシックバレエ鑑賞が趣味の一つでした。吉田さんは英国ロイヤルバレエ団在籍の頃から注目を集めていて、当時も舞台を拝見したことがあります。
 その頃、日本人のバレエダンサーは技術面では遜色がないのに、欧米のダンサーと比べて何か違うなあ、とずっと感じていました。それは、首の角度なのでした。
 日本人の場合、首が体の上にまっすぐ乗らず、わずかに前に傾いているのです。そのせいで、踊る姿がもう一つすっきり見えないのでした。

 吉田都さんを初めて見たとき、この人は違う、とわかりました。胴の上にまっすぐに首が伸びています。そのために動きがとてもきれいに見えるのです。日本人バレエダンサーもようやく世界レベルに達したと、うれしくなりました。
 その頃は美しいというより東洋的で愛らしいといったほうがふさわしいお顔だちでした。
 その後、日本に帰ってこられ、熊川哲也さんと組むなどして活躍を続けておられます。帰国後の舞台も拝見したことがあります。
 もう51歳になられているのだと、今回の新聞報道で初めて知りました。

 杉本博司さん。
 写真を使った前衛アートの作家です。私が興味を惹かれるのは、この方が斬新なデザインの茶室を設計したり、自ら構成・演出・美術をこなして上演する「杉本文楽」の取り組みを続けておられるところです。
 ニューヨークに活動の拠点を置いておられますが、日本文化、伝統芸能への造詣と関心の深い方です。69歳。

 高橋睦郎さん。
 当代一流の詩人です。自由律の詩ばかりでなく、俳句や短歌でも優れた実績を残しておられます。
 私が素人弟子として師事している文楽の六代豊竹呂太夫師匠の襲名披露パーティーでは発起人のお一人でした。大阪でのパーティーで着物・袴姿の高橋さんを拝見し、自由闊達な空気感が漂う風貌に目が釘付けになりました。79歳。

 中村吉右衛門さん。
 いうまでもなく、歌舞伎の人間国宝です。何度も舞台を拝見してきました。技量がすぐれているだけではなく、人間性の大きさ暖かさが滲み出ているので、いつも心を打たれます。
 73歳。今の歌舞伎界を牽引している俳優さんです。

2017年10月22日 (日)

能「松風」を見ました

 京都観世会館で能「松風」を見ました。

 数多い能の曲の中でもとりわけ人気の高い作品。以前から見たいと思っていたところ、ようやく念願がかないました。

 チラシに掲載されたあらすじの一部を紹介します。
 西国行脚の僧が須磨の浦に着くと、磯辺に立つ由ありげな松に目が留まる。所の者に尋ねると、松風・村雨という姉妹の海士(あま)の墓標であると教えられる。僧が二人の跡を弔っていると、秋の日は暮れてしまった。里もない。辺りに在った塩屋に泊るべく、主を待つことにする。
 美しい海士少女が二人、月影に汐を汲む。夜風に世を渡る業を嘆きつつも、月に戯れる風情。実は二人は、歌人在原行平がこの須磨に下った折に契りを結んだ、松風・村雨の幽霊であった。
 …略…

 美しい装束をまとった松風と村雨が舞と謡を同調したり、微妙に離れたり。衝突する場面もあります。その全てが詩情に溢れ、ドラマチックで美しい。主旋律と副旋律。見る音楽のようです。
 シテは観世清和。観世流のご宗家です。ツレは林宗一郎。京都で活躍する若い能楽師さんです。

 やがて松風は行平の形見の装束を身にまとい、狂乱します。男性である能楽師が女性を演じ、その女性が男性の装束を着て男性に同化する。ここは三重の構造です。
 元の装束も行平の装束も実に美しくて、それを見ているだけでも心が洗われます。

 私はこれまで能を見るとき、登場人物との間に距離を置いて、客観的に理解しようとしていました。
 「松風」の場合、恋という普遍的なテーマを扱っているからか、身も狂うばかりの激しい思いにたやすく共感できました。これまでにない感動です。
 観世清和の声は独特で耳に心地よく、言葉の一つ一つが胸に届きます。面をつけていても明瞭に聞き取れることにも驚きました。

 台風の接近で雨天だというのに、着物姿の女性が何人もいました。着慣れているから、着物のほうが楽なのでしょうか。住まいから会場までの距離が近いのかもしれません。
 秋らしい色や柄の小紋、しっとりした味わいの紬など、こちらも眼福でした。        
 

2017年10月20日 (金)

骨密度が1%上がりました

 整形外科へ、半年に一度の骨密度検査に行きました。

 昨秋、骨密度を調べてもらったら、同年齢の人の平均値の85%しかないことがわかり、骨粗しょう症と診断されました。薬ではなく、ビタミンDを錠剤にしたものを処方されました。ビタミンDはカルシウムの吸収をよくするのです。

 友達のそらまめさんがNHKの「ガッテン!」で以前、骨密度を増やす「骨トレ」を紹介していたよ、と教えてくれたので、早速ホームページで調べて、2種類の骨トレに毎日取り組むことにしました。ごく簡単な運動なので、続けやすいのです。
  しっかり運動すること、カルシウムを積極的にとることも心がけてきました。

 こうした対処が効果を上げているのか、今春の検査では数値は86%になりました。わずか1%ですが、増えたのです。

 そして今回も1%増えて、87%という検査結果でした。
 「普通なら減る年齢なのに、増えているのですから、大変結構です」と、医師はにこやかな表情。うれしいな!

 骨トレ、運動、カルシウムの多い食生活を、これからも心がけていきます。

 

2017年10月19日 (木)

サルビア・レウカンサも花盛り

 庭に植えているのは「和」系統の花ばかりではありません。今の季節、サルビア・レウカンサが花穂を長く伸ばしています。

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 メキシカンブッシュセージとか、アメジストセージという名前もあるようで、ハーブの一種です。近づくと薬草っぽい香りがします。

 「レウカンサ」とは、「白い花」という意味なのだそうです。
 紫色の花とばかり思っていましたが、確かに、よく見ると花穂の下には白い花が並んでいます。

 ビニール紐をかけて倒れないように支えているのですが、紐がすぐにたわんでしまいます。百均で買うのはやめたほうがよかったかな。

*写真はクリックすると大きくなります。

2017年10月14日 (土)

秋の足音が

 小さな庭でホトトギスの花が咲き始めました。風変わりなデザイン。鳥のホトトギスの胸の模様に似ているところから、この名前が付けられたのですって。


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 シュウメイギクも次々と咲いています。楚々とした風情。でも、丈夫でたくましい子です。


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 紫式部は実が色づいてきました。洗い場のところに実が落ちるので、せっせと掃除しています。水の管に詰まったりしたら困りますから。


Photo_3 

 金木犀の芳香が辺りに立ち込めています。

 

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 気温の上がり下がりが激しいこの頃ですが、秋は本番を迎えているようです。

*小さく表示されている写真は、クリックすると大きくなります。

「はじめての俳句」講座に参加しました

 某カルチャーセンターで開かれた「はじめての俳句」講座に参加してきました。

 月に一度のペースで3カ月続く、短期の講座です。
 講座が始まる前、隣に座っている方にお聞きしたところでは、3回を1クールとして、ずっと続けていくこともできるのだそう。その方は1年を過ぎたところだとおっしゃっていました。

 参加者は10人ほど。女性ばかりでした。 
 講師の先生は50代くらいの女性です。
 初参加の受講生が4、5人いたので、俳句について、基本のお話をしてくださいました。
 俳句とは、「毎日生かされている喜びを俳句にとどめることで小さな宝石を作り、未来の自分に残す」ものなんですって。
 なんて素敵な表現でしょう。

 俳句を作るには、まず俳句を鑑賞する力をつけることが大切なのだそうで、配られたプリントには先生が選んだ8句が並んでいました。どれも秋の季語を使ったものです。
 芭蕉の

   名月や池をめぐりて夜もすがら

という句や、富安風生という人の

   よろこべばしきりに落つる木の実かな

という句が並んでいる中で、私が一番心を惹かれたのは、加藤楸邨(しゅうそん)の

   秋刀魚食ふ月夜の柚子を捥(も)いできて

でした。


 秋刀魚を食べようとして、そうだ、庭に柚子がなっているから、あれを捥いできて果汁をかけよう、そうすればもっと美味しくなる。といったような意味です。
 秋刀魚が焼ける匂いと煙、まだ青い柚子の香り。それらがたまらないほど食欲を誘います。幸せが感じられる豊かな食卓です。きっと一人きりではなくて、誰か仲の良い人と一緒に食べているのでしょう。
 「月夜の柚子」という表現が見た目にも美しく、耳にも心地よい。
 ここはスダチでもなくカボスでもなく、柚子ですね。

 3回目の講座には自分で作った俳句を持ち寄って、句会を開くのだそうです。楽しそうだなあ。ワクワクします。
 

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