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カテゴリー「文化・芸術」の記事

2018年1月17日 (水)

シネマ歌舞伎「京鹿子娘五人道成寺」「二人椀久」が上映中です

 シネマ歌舞伎「京鹿子(きょうかのこ)娘五人道成寺」と「二人椀久(ににんわんきゅう)」の二本立てが今、上映中です。どちらも坂東玉三郎が主演する映画で、華麗な舞踊を堪能することができます。

 先週の土曜日から上映が始まっていますから、上映期間はあと十日くらいではないかと思います。

 上映している映画館は限られていますので、シネマ歌舞伎のホームページでご確認ください。

2017年12月28日 (木)

文化庁芸術祭賞受賞者にこの方々とこのドラマ 

 文化庁芸術祭賞の受賞者が発表されました。そのリスト中に、私が今までに「いいな!」と思ってきた方や作品を複数、見つけました。

 演劇部門の優秀賞に善竹隆司さん。狂言師です。いつ、どこの舞台で拝見したのか思い出せないのですが、その声の素晴らしさ、滲み出るおかしみに酔いました。まだ若いのに、よほど修練を積んでおられるのでしょう。

 大衆芸能部門の優秀賞に落語家の林家染雀さん。芝居噺が評価されたようです。
林家染丸一門の中でも、師匠の得意分野、芝居噺を受け継いでいるのはこの方です。以前、繁昌亭で高座を何度か聴いて、魅了されました。

 このところ落語はごぶさたしています。染雀さんの受賞記念の会が開かれるなら、久しぶりに繁昌亭に足を運んでみたいです。

 テレビ・ドラマ部門では大賞にNHKの「眩(くらら)〜北斎の娘」。優秀賞の一つに同じくNHK「夏目漱石の妻」。どちらも今年、感動したドラマでした。

 年末になって飛び込んできたうれしいニュースのもう一つは、評論家の渡辺保さんが芸術院会員に選ばれたこと。うっかりしてニュースを見落としていましたが、その前に芸術院賞を受賞されてもいたのです。

 渡辺保さんのお名前とお仕事は、初め、歌舞伎評論の分野で知りました。その後、伝統芸能の幅広い分野をカバーしておられることがわかりました。
 この方、Eテレ「にっぽんの芸能」の「名人列伝」というコーナーで、いつも解説を務めているのです。歌舞伎、文楽、能、日本舞踊、地唄舞、長唄、箏曲など、どのジャンルにも深い見識を持っておられます。

 著書多数。私が読んだのは六世中村歌右衛門を取り上げた『女方の運命』(岩波現代文庫に収録されています)。この本を読んだとき、何十年も歌舞伎を見てきて歌右衛門の舞台も何度も見たのに、私は何もわかっていなかった、と思いました。
 5歳で六世尾上菊五郎の舞台を見て、衝撃を受けたのだとか。義太夫や能も中学生や高校生の頃に初めて見て、虜になったらしいです。その感受性と批評眼の鋭さには敬服するばかりです。

 今年になって読んだのは『昭和の名人 豊竹山城少掾 魂をゆさぶる浄瑠璃』(新潮社)、『能ナビ 誰も教えてくれなかった能の見方』(マガジンハウス)。どちらも面白くて、ぐいぐい引き込まれる内容でした。

 普段から関心を持って見ている人や敬意を抱いている方が大きな賞を受賞されるというのは、うれしいものです。私など何の関係もないのに、幸せな気分になれます。

 この記事でこのブログの今年の更新を締めくくります。

    年の瀬や
体が動くありがたさ

    年の瀬やおせち作りと筋トレと

2017年11月21日 (火)

相楽園で箏の演奏会


 日曜日は神戸の相楽園へ。

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 旧友が出演する箏(琴)の演奏会を聴くためです。

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 前半は江戸時代〜明治時代に作られた曲が3曲。後半は現代曲が2曲。締めくくりは童謡のメドレーでした。

 どの曲も尺八と箏の合奏。三味線が加わった曲もありました。箏は、低音部と高音部に分かれたり、十七絃が加わったりして、変化に富んでいました。
 秋のひととき、雅やかな雰囲気に浸れてとても幸せ。とりわけ現代曲が聴いていて楽しかったです。

    箏の手に小鳥羽ばたく秋うらら 

 箏をかき鳴らす手の動きが小鳥の羽ばたきのように見えて。

 ちょうど菊華展が開かれていました。

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 こういう仕立て方は「厚物」と呼ぶそうです。

 日本庭園は紅葉が見頃でした。

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 秋を満喫することができました。

 急に気温が下がったからか、夜になって咳が出ました。

    邪(よこしま)なこびとが喉(のど)に冬来る

 こんなときの晩ごはんは味噌おでんがいい。お味噌に刻みネギをたっぷり練りこんで、温まりました。

2017年10月27日 (金)

「国宝展」で龍光院所蔵の曜変天目茶碗を見ました

 京都国立博物館で開かれている「国宝展」に行ってきました。
 人混みは苦手なので、行くつもりはなかったのですが、先日放送された「日曜美術館」で大徳寺龍光院所蔵の曜変天目茶碗が展示されていると知り、「ぜひ見ておかなくては」と思い立ったのです。

 国宝の曜変天目茶碗は三つあり、東京の静嘉堂文庫美術館、大阪の藤田美術館、そして京都の大徳寺龍光院に所蔵されています。
 静嘉堂文庫美術館の曜変天目はこちら
 藤田美術館の曜変天目はこちら をご覧ください。

 前の二つは以前、見たことがあります。しかし大徳寺龍光院所蔵の茶碗は美術館の所蔵品とは違い、展示・公開される機会が滅多にないのです。

 空は青く晴れわたり、気温もほどほど。絶好の行楽日和でした。これでは混むだろうなと予想していましたが、予想以上でした。
 京都駅前のバスターミナルに博物館に行くバスが出る停留所が二つありました。一方は10メートル、もう一方は15メートルくらいもの行列が続いています。博物館では80分待ち。それでもどちらも案外スムースに進み、館内に入ることができました。

 ところが、曜変天目茶碗を最前列で見るためには、また行列しなければなりませんでした。やっとたどり着いたと思ったら、係の人が「立ち止まらず、ゆっくり歩きながらご覧ください」。結局、1分も見ていられたかどうかわからないくらい、短い時間の出会いでしたが、その印象は目に焼きつきました。

 ガラスケースに収められているからか、ずいぶん小さく見えます。今までに見た曜変天目に比べると、曜変の文も小ぶりですが、くっきりしています。丸く浮き出た文が並んで、小さい花のように見え、愛らしい。異国の年若い姫君というイメージです。
 内側にしか文がないので、最前列から離れると、全体の姿しか見えません。天目茶碗独特のすっきりしたラインです。

 ここまででもう疲れきってしまいました。人が多すぎて、いるだけでしんどくなります。ほかの展示品は急ぎ足でざっと見ただけ。館外に出て、敷地内のベンチで一休みしたときはホッとしました。

 後で、ボランティアスタッフを務めている人から聞いたところでは、金曜日の夕方4時頃が狙い目なのだそうです。
 金曜は夜も開館しており、昼間の入場者は3時半頃から減るし、仕事帰りの人は6時頃にならないと来ないのだそうです。
 もう一度展示替えがあるので、元気があれば金曜のその時間帯を狙って行ってみるつもりです。

*曜変天目茶碗の展示は10月29日までです。今日を含めて三日間ですね!

2017年10月25日 (水)

文化功労者の中にこの方々が

 今年度の文化勲章受章者、文化功労者が発表されました。15人の文化功労者の中に、私が敬愛していたり、お仕事に興味を持っている方々が5人、含まれていました。
 15人中5人というのはとても比率が高い。こんなことは初めてです。

 まず、女流義太夫の第一人者で人間国宝の竹本駒之助さん。
 9月に、この方の義太夫を初めて聴き、感動しました。場面や人物の心理がまざまざと目前に浮かび上がります。何種類もの声を巧みに使い分けるところにも驚きました。
 82歳。まだまだ活躍していただきたい方です。

 バレエダンサーの吉田都さん。
 このところとんとご無沙汰ですが、以前はクラシックバレエ鑑賞が趣味の一つでした。吉田さんは英国ロイヤルバレエ団在籍の頃から注目を集めていて、当時も舞台を拝見したことがあります。
 その頃、日本人のバレエダンサーは技術面では遜色がないのに、欧米のダンサーと比べて何か違うなあ、とずっと感じていました。それは、首の角度なのでした。
 日本人の場合、首が体の上にまっすぐ乗らず、わずかに前に傾いているのです。そのせいで、踊る姿がもう一つすっきり見えないのでした。

 吉田都さんを初めて見たとき、この人は違う、とわかりました。胴の上にまっすぐに首が伸びています。そのために動きがとてもきれいに見えるのです。日本人バレエダンサーもようやく世界レベルに達したと、うれしくなりました。
 その頃は美しいというより東洋的で愛らしいといったほうがふさわしいお顔だちでした。
 その後、日本に帰ってこられ、熊川哲也さんと組むなどして活躍を続けておられます。帰国後の舞台も拝見したことがあります。
 もう51歳になられているのだと、今回の新聞報道で初めて知りました。

 杉本博司さん。
 写真を使った前衛アートの作家です。私が興味を惹かれるのは、この方が斬新なデザインの茶室を設計したり、自ら構成・演出・美術をこなして上演する「杉本文楽」の取り組みを続けておられるところです。
 ニューヨークに活動の拠点を置いておられますが、日本文化、伝統芸能への造詣と関心の深い方です。69歳。

 高橋睦郎さん。
 当代一流の詩人です。自由律の詩ばかりでなく、俳句や短歌でも優れた実績を残しておられます。
 私が素人弟子として師事している文楽の六代豊竹呂太夫師匠の襲名披露パーティーでは発起人のお一人でした。大阪でのパーティーで着物・袴姿の高橋さんを拝見し、自由闊達な空気感が漂う風貌に目が釘付けになりました。79歳。

 中村吉右衛門さん。
 いうまでもなく、歌舞伎の人間国宝です。何度も舞台を拝見してきました。技量がすぐれているだけではなく、人間性の大きさ暖かさが滲み出ているので、いつも心を打たれます。
 73歳。今の歌舞伎界を牽引している俳優さんです。

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